三食の食事前と寝る前に血糖値を測り、そしてインスリンを投与する。一日4回だ。これだけの回数を毎日毎日行っていると、行動がパターン化し、インスリンを打たずに食事をしてしまい、食事の途中でそのことに気づき慌ててインスリンを打つということが起きる。またインスリンを打ったかどうか記憶が定かでなく、自分の行動を振り返りインスリンを打ったのかどうだったか考えることがある。もし打っているのにさらに打つようなことになれば、あるいは打っていなければ大事になる。
以前、韓流ドラマを観ていて、糖尿病を患っている老人が認知症にかかりはじめ、血糖値を下げる薬を飲んだかどうか分からなくなり、低血糖症状を起こすシーンがあった。
認知症自体、重大な病気であるが、一日4回インスリン投与が不可欠な1型糖尿病患者が認知症になり自分でインスリン投与がコントロールできなくなることは大変なことである。
高齢になってくると、こんなことが身近な心配事になってくるのである。